プロジェクトシンジケート叢書4
9|安倍晋三、朴槿恵ほか『世界論』
世界20名の要人に聞く、今年の論点
他にない豪華論集
世界屈指のエコノミスト・政策担当者・政治指導者・戦略家・知識人が2013年を総括し、来る14年に何が起こるかを予測(自身の計画を表明)する。われわれの未来を形づくるアイデアを詰め込んだ、他ではありえない国際言論機関プロジェクトシンジケートの最強オピニオン集。
- 書 名:世界論
- 著 者:安倍晋三|朴槿恵|ハサン・ロウハニ|ビル・ゲイツ|ジョージ・ソロスほか
- 序 文:会田弘継(共同通信特別編集委員)
- 翻 訳:プロジェクトシンジケート叢書編集部
- 装 丁:豊田卓
- 仕 様:ペーパーバック判(188 × 112 × 15.4ミリ)192頁
- 番 号:978-4-907511-05-0
- 初 版:2014年1月17日
- 定 価:1,199円+税
書 評
――世界の動向の鍵を握る要人たちの意図や意志を、どう読み解くか。(「信濃毎日新聞」3月30日朝刊)
――世界における日本の立ち位置を再確認させてくれる(ウラゲツ☆ブログ)
も く じ
世界の地殻変動を読む 会田弘継(共同通信特別編集委員)
転機を迎える世界 プロジェクトシンジケート
1 日本、「賃金サプライズ」へ
安倍晋三(日本国首相)
2 南北関係を創造しなおす
朴槿恵(大韓民国大統領)
3 イランは変わったか?
トルキ・ビン・ファイサル・アル・サウド(サウジアラビア王族)
4 わがイランの望み
ハサン・ロウハニ(イラン大統領)
5 二〇一四年の中東安全保障
エフード・バラク(元イスラエル首相・国防大臣)
6 当惑のサウジ王国
マイ・ヤマニ(サウジアラビア反体制派知識人)
7 動く世界経済
ジョージ・ソロス(ソロス・ファンドマネジメント会長)
8 米国産シェールガスの衝撃
ダニエル・ヤーギン(ピュリツァー賞作家)
9 長引く大停滞
ジョセフ・E・スティグリッツ(ノーベル経済学賞受賞者/コロンビア大学教授)
10 更生施設に入る世界
ニーアル・ファーガソン(ハーバード大学歴史学教授)
11 英国は戻ってきた
ジョージ・オズボーン(英国財務大臣)
12 フランス流の改革
ジャン=マルク・エロー(フランス首相)
13 ヨーロッパ製の未来
エンリコ・レッタ(イタリア首相)
14 トルコ経済の光と影
メフメト・シムシェキ(トルコ財務大臣)
15 かじを切ったメキシコ
エンリケ・ペーニャ・ニエト(メキシコ大統領)
16 「L字」回復の恐れ
カウシク・バス(世界銀行上席副総裁・チーフエコノミスト)
17 グローバル経済を再びエンパワーする
クリスティーヌ・ラガルド(国際通貨基金専務理事)
18 ルールが崩れる時代
ドミニク・バートン(マッキンゼー・アンド・カンパニー代表パートナー社長)
19 新興国のワクチン革新企業
ビル・ゲイツ(マイクロソフト会長/ビル&メリンダ・ゲイツ財団理事長)
20 移民を憐れむ歌
コフィ・アナン(前国際連合事務総長/エルダース議長)
発展読書リスト
執 筆 陣
安倍晋三 Shinzo Abe
日本国首相。1954年、東京に生まれる。77年、成蹊大学法学部政治学科卒業後、79年に株式会社神戸製鋼所入社。82年に外務大臣秘書官、93年に衆議院議員初当選。内閣官房副長官、自由民主党幹事長、内閣官房長官を歴任し、2006年に第90代内閣総理大臣に就任(07年まで在任)。12年12月に再度、内閣総理大臣(第96代)に就任。
朴槿恵 Park Geun-hye
第18代大韓民国大統領。1952年、韓国・大邱に生まれる。父は大統領を4期務めた朴正熙(パク・チョンヒ)。74年に西江大学電子工学部を首席卒業し、フランス・グルノーブル大学に留学するが、母・陸英修(ユク・ヨンス)暗殺を受け帰国。79年に父が暗殺されるまでファーストレディー代行を務める。97年のアジア金融危機を契機に政界進出し、翌98年に国会議員当選。2004~06年までハンナラ党(現セヌリ党)代表。12年4月の総選挙で事実上のセヌリ党トップとして大勝、「選挙の女王」と称される。同年12月に大統領選出、翌13年2月から現職。著書に『苦難を友にして、真実を灯台にして』(88年)『平凡な家庭に生まれたとしたら』(93年)『私の心の旅程』(99年)『私の母・陸英修』(99年)『絶望は私を鍛え、希望は私を動かす』(07年)がある。
トルキ・ビン・ファイサル・アル・サウド王子 Turki bin Faisal al-Saud
サウジアラビア王族(第3代国王ファイサルの八男)。1945年、メッカに生まれる。68年に米ジョージタウン大学卒業(同期にクリントン元米大統領がいる)後、プリンストン大学、ケンブリッジで学ぶ。77年からサウジアラビア総合情報庁長官を務め、2001年8月退任。03年から駐英大使、駐米大使(05〜07年)を歴任。キングファイサル財団の創設メンバー。
ハサン・ロウハニ Hassan Rouhani
第7代イラン・イスラム共和国大統領。1948年、イラン北部セムナーン州ソルヘに生まれる。テヘラン大学卒業後、英グラスゴー・カレドニアン大学で憲法学博士号を取得。博士論文は「シャリーア(イスラム法)の柔軟性」。79年のイスラム革命前から反シャー運動に参加。イラン・イラク戦争中(80〜88年)、高等国防委員会委員、防空司令官などを歴任。88年に統合参謀本部副司令官代理。89年からラフサンジャニおよびハタミ両政権で大統領国家安全保障顧問を務める。国家安全保障最高評議会書記(89〜2005年)、同評議会最高指導者名代(89〜13年)、専門家会議議員(98年から)、核交渉主席代表(03〜05年)を歴任し、13年6月に大統領に選出、同年8月から現職。弁護士、イスラム聖職者でもある。92年以降、戦略研究センター所長として700以上の戦略研究を監修・政策提言を行う(13年退任)。『ハサン・ロウハニ博士回想録:イスラム革命』(08年)『イスラム政治思想』(09年)『国家安全保障とイランの経済制度』(10年)『国家安全保障と核外交』(11年)『シーア・イマーム派歴史序説』(12年)など100冊を超える著作・論文がある。
エフード・バラク Ehud Barak
元イスラエル首相・国防相。1942年、イスラエル中部ミシュマル・ハシャロンのキブツ(農業共同体)に生まれる。59年、17歳で同国陸軍に入隊。軍役中、ゴラン勲章を含む5つの勲章を受ける。軍務のかたわらエルサレムの国立ヘブライ大学を卒業(物理・数学専攻)し、米スタンフォード大学で経済工学システム修士号。参謀本部諜報局(アマーン)および中央軍ヘッドを経て、91年に武官トップの陸軍参謀総長(退役時は国軍最高位の中将)。95年、師と仰ぐラビン政権で内務相に就任。同年ラビン首相の暗殺を受けて、ペレス政権で外務相。99年に首相就任、国防相などを兼任。首相としてレバノン南部撤退を実現し、パレスチナ問題で先例のない譲歩案を提示するが和平交渉は決裂。2001年の総選挙敗北を受け退陣。シャロン政権の国防相就任依頼を固辞、政界を離れイスラエルおよび米国の国防関連企業に勤務。07年にオルメルト政権で政界復帰、国防相に就任。09年、ネタニヤフ政権で三度国防相に復帰し、13年3月の政界引退まで務める。ピアノを弾く一面もある。
マイ・ヤマニ Mai Yamani
サウジアラビア反体制派知識人。1956年、カイロに生まれる。サウジアラビア・ヒジャス地方出身の父とイラク人の母のもと、バグダッド、ジェッダ、ローザンヌで育つ。79年に米ペンシルベニア州ブリンマーカレッジを卒業、89年に英オックスフォード大学で社会人類学博士号を取得。81年から84年にサウジアラビアのキング・アブドゥルアズィーズ大学で教鞭をとった後、シンクタンクの研究職に転じ、米ブルッキングス研究所、英チャタムハウスなど欧米・中東各地で勤務。イスラム世界およびアラブ政治、とりわけサウジアラビア専門家として各国紙誌に寄稿するほか、米CNN、衛星放送局アルジャジーラ、英国放送教会(BBC)などの出演も多い。イスラム問題にかんして米議会上院や英国議会から証言を求められることもしばしば。ロンドン大学中東研究所理事のほか、国際金融機関・石油企業および外国政府の顧問も務める。アラビア語、英語、仏語、スペイン語を話し、ペルシャ語・ヘブライ語・伊語で読み書きができる。主著に『イスラムの揺籃期(原題:Cradle of Islam)』(2004年)『変容するアイデンティティ(原題:Changed Identities』(00年)。
ジョージ・ソロス George Soros
ソロス・ファンドマネジメント会長。1930年、ハンガリーの首都ブダペストに生まれる。第二次大戦中のナチ占領、戦後はスターリン体制を経験。47年に英国移住し、52年ロンドン・スクール・オブ・エコノミクス(LSE)卒業、カール・ポパーに師事し哲学を学ぶ。ニューヨークの金融業界で働き、67年にオフショアの投資ファンド設立に参画。73年には非公開の投資会社を立ち上げ、のちクオンタムファンドに発展、ヘッジファンドの嚆矢となる。90年代の共産圏崩壊を受けて、各地に「開かれた社会」を実現すべく活動。91年に中央ヨーロッパ大学の設立を支援。93年に慈善団体オープン・ソサエティ財団を設立、国境を越えて民主主義の思想・運動を支持する。『ソロスの錬金術』『ソロスは警告する』など多数の著作がある。
ダニエル・ヤーギン Daniel Yergin
米情報会社IHS副会長、ピュリツァー賞作家。1947年、ロサンゼルスに生まれる。エール大学在学中の67年に雑誌ニュージャーナルを創刊。68年に同校を卒業し、マーシャル奨学生として渡英。74年、ケンブリッジ大学で博士号取得。83年にケンブリッジ・エナジー・リサーチ・アソシエイツを創業。92年の著作『石油の世紀』でピュリツァー賞を受賞。同書は世界的ベストセラーとなり、17カ国語に翻訳されている。ほかの著作に『探求』(2012年)『市場対国家』(ジョゼフ・スタニフロー共著、1998年)。現在は米エネルギー省長官諮問委員やブルッキングス研究所評議員も務める。エネルギー問題の世界的権威。
ジョセフ・スティグリッツ Joseph E. Stiglitz
ノーベル経済学賞受賞者。コロンビア大学教授。1949年、米国ゲーリーに生まれる。64年にマサチューセッツ大学アマースト校を卒業し、67年にマサチューセッツ工科大学(MIT)で博士号。70年からエール大学、プリンストン大学、スタンフォード大学、MITで教鞭をとる。76年、英国オックスフォード大学オール・ソウルズ・カレッジでドルモンド政治経済学教授。79年に若手経済学者の登竜門ジョン・ベイツ・クラーク賞受賞。93年、クリントン政権の大統領経済諮問委員会に加わり、のち議長。95年に「気候変動に関する政府間パネル(IPCC)」報告書を主筆(同パネルは2007年、アル・ゴア元米副大統領とともにノーベル平和賞受賞)。97年から世界銀行上席副総裁・チーフエコノミスト。01年、情報の非対称性をともなう市場分析の功績でノーベル経済学賞受賞。09年、仏サルコジ大統領の諮問で「経済成長率を超える幸福度指標」を発表。スティグリッツ教授の経済学テキストは世界各国で採用されている。02年の著作『Globalization and Its Discontents(世界を不幸にしたグローバリズムの正体)』は35カ国語(と2つの海賊版)で出版され100万部に達するベストセラーとなった。ジャネット・イエレンFRB次期議長はエール大学時代の教え子。
ニーアル・ファーガソン Niall Ferguson
ハーバード大学歴史学教授(Laurence A. Tisch Professor of History)。1964年、英国グラスゴーに生まれる。オックスフォード大学マグダレンカレッジ卒業後、ドイツ留学。ケンブリッジとオックスフォードで教鞭をとり、2000年にオックスフォード大学ジーザスカレッジ教授。04年から現職。同年『タイム』誌の「世界でもっとも影響力のある100人」に選ばれる。経済・金融史の分野で14冊の書籍を出版。新聞・雑誌への寄稿も多い。伝記作家の側面もあり、ロスチャイルド家、金融家シグムンド・ウォーバーグの評伝を上梓したほか、現在はヘンリー・キッシンジャー氏の評伝を執筆中。11年には、共同創業した映画会社チャイメリカメディア制作の「キッシンジャー」がニューヨーク映画祭最優秀ドキュメンタリー賞を受賞した。作家・人権活動家の妻アヤーン・ヒルシ・アリとの間に4人の子供がいる。
ジョージ・オズボーン George Osborne
英国財務大臣。1971年、ロンドンに生まれる。オックスフォード大学で近代史を学ぶ。一時フリーランスのジャーナリストとして活動後、94年に伝統ある保守系政治塾である保守党調査部に加わり政治活動を開始。2001年に英国議会議員初当選。保守党シャドーキャビネット(影の内閣)の財務相などを経て、10年の保革政権交代で保守党キャメロン政権の財務相に就任。英国財務省120年の歴史を通じて最も若い大臣となった。
ジャン=マルク・エロー Jean-Marc Ayrault
フランス第五共和政第20代首相。1950年、フランスのモーレヴリエに生まれる。71年にナント大学卒業(ドイツ語専攻)。中等教育教員適正証書を取得し、73年よりドイツ語教諭。76年にロワール=アトランティック県議会議員に当選(82年まで)、77年からサン=エルブラン市長(89年まで)。86年に国民議会議員選出。89年にナント市長就任(2012年まで)、92年よりナント大都市圏議長(のち同都市共同体議長)を務める。12年5月、社会党オランド政権で首相就任。71年に結婚した妻ブリジットとの間に2人の子供(イザベルとエリーズ)がいる。
エンリコ・レッタ Enrico Letta
第55代イタリア共和国首相。1966年、イタリア中部トスカーナ州ピサに生まれる。ピサ大学で国際法を専攻し、サンタンナ大学院で欧州連合(EU)法の博士号を取得。ピサ市議を経て、98年にダレマ政権の欧州関係相として初入閣。イタリア戦後最年少の閣僚となった。工業相などを歴任後、2004年からは欧州議会議員を務める。2006年官房長官、09年に民主党副書記長。債務危機に対応するため13年に大連立政権が成立し、ナポリターノ大統領の指名により戦後3番目に若い首相となった。おじのジャンニ・レッタ氏は数々のスキャンダルで失脚したベルルスコーニ元首相の側近。
メフメト・シムシェキ Mehmet Şimşek
トルコ共和国財務大臣。1967年、トルコ・バトマン県に生まれる。水道・電気のないクルド人家庭に育つ。88年にアンカラ大学を卒業(経済学)。国費留学生として渡英し、93年にエクセター大学で修士号(金融・投資)を修める。帰国後、国営エティバンク勤務を経て、在アンカラ米国大使館の上席エコノミストとして勤務。97年以降は、UBS(ニューヨーク)、ドイツ銀行傘下のベンデル証券(イスタンブール)、メリルリンチ(ロンドン)など金融部門で働き、2000年にトルコ公正発展党(AKP)所属の国会議員に当選。07年、初入閣。09年から現職。自身を文化的には保守系民主主義、経済的には急進自由主義、政治的には中道と評す。
エンリケ・ペーニャ・ニエト Enrique Peña Nieto
第57代メキシコ合衆国大統領。1966年、メキシコのアトラコムルコに生まれる。78年に米国語学留学。89年にメキシコ・パンアメリカン大学を卒業(法学専攻)し、91年にモンテレイ工科大学(ITESM)で経営学修士号を修める。在学中の84年に制度的革命党(PRI)入党。99年、いとこのメキシコ州知事の補佐として政界入り。2003年に国会議員当選。05年にメキシコ州知事就任(11年まで)、在任中に州財政立て直しに尽力。12年6月に大統領選出(得票率38%)。同年8月に選挙裁判所の当選認定を受け、12月から現職。
カウシク・バス Kaushik Basu
経済学者。世界銀行上席副総裁・チーフエコノミスト。1952年、インドに生まれる。コーネル大学経済分析センター所長(2006~09年)、インド財務省主任経済アドバイザー(09~12年)を歴任し、12年から現職。ノーベル経済学受賞者のアマルティア・セン博士が創設した潜在能力開発協会の第4代理事も務める。
クリスティーヌ・ラガルド Christine Lagarde
国際通貨基金(IMF)専務理事。1956年、パリに生まれる。パリ第10大学ロースクール卒業、エクス=アン=プロヴァンス政治学院修士号。81年から米系国際法律事務所ベーカー&マッケンジーで弁護士として活動。2005年、対外貿易担当相としてフランス政府に入閣。農業漁業相を経て、07年に経済財政相。09年には英紙フィナンシャルタイムズに「ユーロ圏で最良の財務相」と評される。11年から現職。シンクロナイズドスイミングの元フランス代表。2人の息子をもつ母でもある。
ドミニク・バートン Dominic Barton
マッキンゼー・アンド・カンパニー代表パートナー社長。1962年、カナダに生まれる。ブリティッシュ・コロンビア大学卒業後、ローズ奨学生として英オックスフォード大学で経済学修士号を修める。86年にマッキンゼー・アンド・カンパニー入社。銀行・消費財・ハイテク・工業など各産業でコンサルティングを担当。並行して、資本主義の未来、長期的価値創造、社会におけるビジネスのリーダーシップなど同社の取り組みを主導。2011年には、リン・フォレスター・ド・ロスチャイルド夫人とともに「包摂的資本主義」にかんするタスクフォース(英ヘンリー・ジャクソン・ソサエティ後援)の共同議長を務める。韓国支社長(00〜04年)、アジア地区会長(04〜09年)を歴任し、09年から現職。アジアとのつながりが深く、韓国の李明博政権で大統領国際諮問委員会議長を務めたほか、現在は中国国家開発銀行監査役、北京清華大学非常勤教授などを兼務。米ブルッキングス研究所評議員でもある。
ビル・ゲイツ Bill Gates
米マイクロソフト会長。ビル&メリンダ・ゲイツ財団理事長。1955年、米国シアトルに生まれる。ハーバード大学在学中の75年、幼友達のポール・アレンとともにマイクロソフトを創立。99年に著書『思考スピードの経営』を発表し、コンピューターテクノロジーによるビジネスの変革を説く。2008年に経営の第一線から退き、健康と教育分野の慈善活動を世界規模で支援する財団を妻メリンダと営む。
コフィ・アナン Kofi Annan
前国連事務総長。1938年、英領ゴールド・コースト(現ガーナ)のクマシに生まれる。クマシ科学技術大学(経済学専攻)卒業後に渡米。61年に米マカレスター大学経済学部を卒業し、同年スイス国際高等大学留学(経済学専攻)。62年に国際連合(UN)採用、世界保健機関(WHO)行財政担当官を皮切りに、国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)人事部長、財務部予算部長、国際連合平和維持活動(PKO)担当事務次長、旧ユーゴ担当国連事務総長特別代表を歴任。その間、72年にマサチューセッツ工科大学(MIT)で経営学修士号。97年に第7代国連事務総長に選出。2001年6月に再選、同年10月に国連事務総長としてノーベル平和賞受賞。06年12月の退任後は、ケニア危機(07〜08年)の調停、シリア内戦への国連・アラブ連盟合同特使(12年)として活動。現在は、07年に故ネルソン・マンデラ元南アフリカ大統領によって創設された非政府組織「エルダース」議長も務める。
会田弘継 〈あいだ・ひろつぐ〉
共同通信特別編集委員。1951年、埼玉県に生まれる。東京外国語大学英米語学科卒業後、共同通信社に入社。ワシントン特派員、ジュネーブ支局長、ワシントン支局長、論説委員長を歴任し、2013年から現職。関西大学客員教授、日本記者クラブ理事、米誌アメリカン・インタレスト編集委員、アメリカ研究振興会理事も務める。著書に『追跡・アメリカの思想家たち』(新潮選書)、『戦争を始めるのは誰か』(講談社現代新書)、訳書にフランシス・フクヤマ『政治の起源』『アメリカの終わり』(ともに講談社)などがある。
PROJECT SYNDICATEとは
チェコの首都プラハに本拠を置く国際言論組織。世界の指導者・思索家が書きおろす知的刺激にみちたオピニオンを、150カ国・480余の新聞・雑誌に配信する。購読者数は7000万に達し、世界最大の言論機関といえる。政治・経済・科学・文化をになう当事者みずからが激変する現代をするどく洞察し、確かな学識にもとづく論争が公共の場でおこなわれるという、比類なき言論空間を生みだしている。日本の報道機関では朝日新聞、読売新聞、日経新聞などが加盟している。出資者には大物投資家のジョージ・ソロス氏も名を連ねる。
世界で最もすぐれた外部寄稿サイト
――米ワシントンポスト
いかなる時代にもまして政治・経済のグローバルな動きを踏まえることが求められる今日、プロジェクトシンジケートの活動は際立っている。多くのメディアが専門化し、みずから範囲を狭めるなか、プロジェクトシンジケートは世界のあらゆる分野から先導的な思索家、実業家、アクティビスト、政治家、政策立案者を見いだす。そして各国の報道機関をつなぎアジェンダを示す。簡明で、世界に開かれていて、かつわれわれの未来を形づくる論点について確かな洞察をもたらしてくれる――じつに比肩するものがない
――ジョセフ・E・スティグリッツ(ノーベル経済学賞受賞者)
プロジェクトシンジケートがなかったら、われわれはそれを創らなくてはならなかっただろう。全世界の知識層に宛ててものを書くということは、従来の新聞に寄稿するのとは、まったく異なる経験というほかない。先導的な思索家や作家ならば、みずからの視点にたいして文化の境界をこえた反響が届くという経験をしてみるべきだろう
――アン=マリー・スローター(プリンストン大学教授)
関 連 情 報
2014年
- 1月22日〜25日 ダボス会議(World Economic Forum)に執筆陣が多数出席予定
- 1月26日 「ウラゲツ☆ブログ」で紹介
こんな本を読んでいる方におすすめします
- 安倍晋三、百田尚樹『日本よ、世界の真ん中で咲き誇れ』ワック、2013年
- 安倍晋三『美しい国へ』文春新書、2006年
- 『安倍晋三対論集』PHP研究所、2006年
- 安倍晋三、岡崎久彦『この国を守る決意』扶桑社、2004年
- 安倍晋三編『吾が心は世界の架け橋』新外交研究会、1992年
- 朴槿恵『絶望は私を鍛え、希望は私を動かす』晩声社、2012年
- 同上『新しい心の道』講談社出版サービスセンター、1979年
- G・ソロス『ソロスの警告』徳間書店、2012年
- 同上『ソロスの講義録』講談社、2010年
- 同上『ソロスは警告する 2009』講談社、2009年
- 同上『ソロスの錬金術』総合法令出版、2009年
- 同上『世界秩序の崩壊』ランダムハウス講談社、2009年
- 同上『ソロスは警告する』講談社、2008年
- 同上『ブッシュへの宣戦布告』ダイヤモンド社、2004年
- 同上『グローバル・オープン・ソサエティ』ダイヤモンド社、2003年
- 同上『ソロスの資本主義改革論』日本経済新聞社、2001年
- 同上『グローバル資本主義の危機』日本経済新聞社、1999年
- 同上『相場の心を読む』講談社、1988年
- D・ヤーギン『探求』日本経済新聞出版社、2012年
- D・ヤーギン、J・スタニフロー『市場対国家』日本経済新聞社、1998年
- D・ヤーギン、T・グスタフソン『ロシアの時代』二見書房、1994年
- D・ヤーギン『石油の世紀』日本放送出版協会、1991年
- J・E・スティグリッツ『世界の99%を貧困にする経済』徳間書店、2012年
- 同上『スティグリッツ入門経済学』東洋経済新報社、2012年
- 同上『フリーフォール』徳間書店、2010年
- J・E・スティグリッツ、L・ビルムズ『世界を不幸にするアメリカの戦争経済』徳間書店、2008年
- J・E・スティグリッツ『スティグリッツ教授の経済教室』ダイヤモンド社、2007年
- J・E・スティグリッツ、A・チャールトン『フェアトレード』日本経済新聞出版社、2007年
- J・E・スティグリッツ、C・E・ウォルシュ『マクロ経済学』東洋経済新報社、2007年
- 同上『ミクロ経済学』東洋経済新報社、2006年
- J・E・スティグリッツ『世界に格差をバラ撒いたグローバリズムを正す』徳間書店、2006年
- 同上『スティグリッツ早稲田大学講義録』光文社新書、2004年
- 同上『スティグリッツ公共経済学』東洋経済新報社、2004年
- 同上『人間が幸福になる経済とは何か』徳間書店、2003年
- 同上『新しい金融論』東京大学出版会、2003年
- 同上『世界を不幸にしたグローバリズムの正体』徳間書店、2002年
- 同上『非対称情報の経済学』光文社新書、2002年
- N・ファーガソン『劣化国家』東洋経済新報社、2013年
- 同上『文明』勁草書房、2012年
- 同上『マネーの進化史』早川書房、2009年
- 同上『憎悪の世紀』早川書房、2007年
- マッキンゼー・アンド・カンパニー編『日本の未来について話そう』小学館、2011年
- B・ゲイツほか『これから資本主義はどう変わるのか』英治出版、2010年
- B・G・シニア、M・A・マッキン『人生で大切にすること』日本経済新聞出版社、2010年
- B・ゲイツ『思考スピードの経営』日本経済新聞社、1999年
- J・ロウ『ビル・ゲイツ立ち止まったらおしまいだ!』ダイヤモンド社、1999年
- B・ゲイツ『21世紀へ向けて』英潮社、1999年
- 同上『ビル・ゲイツ未来を語る』アスキー、1997年
-
『コフィー・アナン語録』国際連合広報センター、1999年K・アナン『地球社会のためのパートナーシップ』国際連合広報センター、1999年
『世界論』取扱店(134店)
- 『世界論』出荷先を、電話番号順で一覧にしました
- 上記書店にかぎらず、全国の書店でお求めいただけます
- お近くの書店でご注文いただければ、流通経路によりますが、1週間ほどでご利用の書店にお届けします
- 納品数は、「★」ひとつが 2〜3冊の目安です
- 「★★★」の店は、7冊以上を納品しましたので、品切れのおそれが少ないと思われます
- 納品20冊を超える協力店は、「特★★★」と示しました
土曜社 doyosha [at] gmail.com