大杉栄の『自叙傳』制作快調!

おはようございます。

夏の終わりの朝は、気持ちがいいですね。

 

東京も爽やか、まるで高原の朝です。

 

 

さて、

 

9月16日をめがけて、第2弾の新刊を準備しております。

 

第2弾は、大杉栄の『自叙傳』。

未完ながら、氏が技巧をこらした最高傑作ともいわれる作品です。

 

岩波文庫や中公文庫をすでに読んでいる方には、その物語の抜群のおもしろさは申しあげるまでもないことでしょう。

 

「でも、大杉栄の自筆原稿はどんなだったんだろう。」

 

そこで土曜社版では、一つ工夫をほどこしました。

底本の見なおしです。

 

これまで底本に採用されてきた改造社版『自叙傳』(1923年)には、大杉栄の死後、おそらく改造社の編集者の手で、ちょいちょい加筆・修正された箇所がみられます。

 

対して、1921年から1923年にかけて月刊『改造』に連載された初出では、大杉栄らしい伸びやかな文体がより生々しく感じられます。

 

なにしろ連載当初、大杉栄は36歳です。

自叙伝といっても、青春小説のようなみずみずしさ。

 

土曜社版は、この連載にさかのぼって構成しました。 

読みくらべてみていただければ幸いです。

 

 

昨日、原稿を印刷所に渡し、ようやくほっと一息つきました。

 

ジャケットも、「これで行こう」とデザイナーと打ち合わせをしました。

9月16日の発売にむけて、進捗を随時報告していきます。

 

 

出獄の日のすがたなので、頬もこけて見えます。
出獄の日のすがたなので、頬もこけて見えます。