ことしの3冊

あけましておめでとうございます。

 

 

さて、まっさらな2012年がはじまりました。

 

ことしは、「本をつくり、知らしめ、売る」という出版の工程を、あらためて新鮮に取り組む年にしたいです。

 

これができる、あれもしたいと、わくわく意欲がわいています。

 

「本ができました——。」

 

うれしい報告ができるよう、精進するつもりです。

 

 

ことしのラインナップを予告させてください。

 

  • 4月 大杉栄著、大杉豊解説:『獄中記』
  • 6月 アルタ・タバカ編:『リガ裏ガイド(仮)』
  • 秋 『モードの歴史(仮)』

 

年に3冊という、かねて計画していた巡航速度に達したいとおもいます。

 

 

昨年は『日本脱出記』と『自叙傳』の2冊に集中し、ようやくペースをつかみました。

 

ただ、半年に1冊のペースでゆっくり進むうちに、その間、他社の出版物をよく見知ることになり、受け身に立ちがちでした。

 

おなじ轍を踏まないよう——、

東郷平八郎の言葉をかりることをおゆるしください。

 

東郷は、言います。

 

「海戦というものは敵にあたえている被害がわからない。味方の被害ばかりわかるからいつも自分のほうが負けているような感じをうける。敵は味方以上に辛がっているのだ。」 (司馬遼太郎著『坂の上の雲』より)

 

出版業に置きかえると、こうなります。

 

「出版というものは読者にもたらしている満足がわからない。本の返品ばかりわかるからいつも自分の本が売れないような感じをうける。読者は出し手の悩みと関係なく面白がっているのだ。」

 

ムシのいい捉え方で、ことしも本をめぐって活動していきます。