まずいのは顔だけだ

ずいぶんご無沙汰しております。

 

さて、8月31日付け「新潟日報」朝刊で、土曜社のことが記事になりました。

 

「新潟日報」論説編集委員の星龍雄さんと、夏のさかりの代官山の6畳一間で交わした話が、7段で紹介されています。

* 

ちょっと話が飛びます。

 

太平洋戦争の敗戦時に首相を務めた鈴木貫太郎という人物には、手柄を独占することのない懐の広さがあったそうです。

 

駆逐艦を操った日露戦争の対馬沖海戦でも、敵艦2隻撃沈の戦果のうち、1つを他艦の手柄にゆずったと伝えられています。

 

その鈴木が、珍しく語気を荒らげて憤ったことがありました。

一年後輩の同僚に昇進のうえで先を越されたときのことです。

 

「自分は金鵄勲章を持っているのに彼にはない、すべてが優っているのだ。何も劣っていない、まずいのは顔だけだ」(『日本人の自伝 鈴木貫太郎、今村均』より)

 

まずいのは顔だけだ――。

 

このせりふを使ってみたいと、長く機会をうかがってきましたが、今その時がきたように感じています。

まずい顔ですが、いい記事です。

機会があれば「新潟日報」の記事をご覧いただければ幸いです。

記事をみた方から複数電話をいただきました。「大杉栄さんの本を全部」という注文もあり、代官山の狭い部屋が世間とつながっているような甘い気分でいます。
記事をみた方から複数電話をいただきました。「大杉栄さんの本を全部」という注文もあり、代官山の狭い部屋が世間とつながっているような甘い気分でいます。