2014年10月27日
プレスリリース
報道関係者各位
合同会社土曜社
日本のアナキスト、大杉栄の絶筆『日本脱出記』英語版を刊行
合同会社土曜社(東京・渋谷)は11月、大杉栄の絶筆『日本脱出記』英語版を刊行する運びになりました。宮崎県在住の翻訳家、マイケル・シャワティー氏の翻訳です。
原書は、関東大震災直後の1923年10月にアルス社が刊行し、その後は岩波文庫で読みつがれてきました。今回の翻訳は、2011年の土曜社版を底本としました。
大杉栄は、東京外国語学校(現・東京外語大)に学び、「一犯一語」とうそぶきながら獄中で各国語を独習し、ダーウィン『種の起原』、ファーブル『昆虫記』、クロポトキン『相互扶助論』の翻訳を手がけるなど語学の達者でした。
大杉自身の著作は、『自叙伝』が1992年に英訳され、カリフォルニア大学出版局から出ていますので、英文への翻訳は『日本脱出記』が2冊目となります。
出版は弊社が行い、流通は米流通大手イングラム社 Ingram Content Group が担当します。
本書が描く日本国内のアナ・ボル論争のいきさつ、魔都上海での大韓民国臨時政府や中国共産党創始者との交渉、ロシア革命をうけたコミンテルンの介入、国際アナキスト大会にむけた中国人同志との連帯、レザネフォル(狂乱の時代)の1923年パリに遊んだ日本人の視点など、内外の読者の興味をひくものと思われます。
以上
著 者:Ōsugi Sakae
訳 者:Michael Schauerte〈マイケル・シャワティー〉
解 説:Ōsugi Yutaka
底 本:大杉栄著『日本脱出記』(大杉豊解説、土曜社、2011年)
訳者略歴:
Michael Schauerte〈マイケル・シャワティー〉翻訳家、ライター。1969年イリノイ州ピオリア市に生まれる。1991年に米ケニオン大学を卒業。1995年に来日し、2001年に一橋大学文学修士号。2013年『大杉栄と仲間たち』(ぱる出版)に「詩人としての大杉栄」を執筆。英誌「Socialist Standard」の常連寄稿者。妻と2人の娘と宮崎県在住。
四六変型判・188頁 2014年11月10日発売予定
ISBN978-4-907511-14-2 本体2300円
記念会にあわせ、訳者のシャワティー氏が上京します
取材などご検討いただければ幸いです