プロジェクトシンジケト叢書6
32|ソロスほか『安定とその敵』
それぞれの世界シナリオを読む
大物投資家ソロス氏のかけ声のもと、要人たちが世界シナリオを語る。インド準銀のラジャン総裁の不満に答えるIMFのラガルド専務理事。フクヤマ氏のいう「成長戦略の競争」に自信満々たる中国勢。アジアインフラ投資銀行の金立群総裁が笑い、スティグリッツ教授が嘆き、ユンケル欧州委員会委員長が叫び、テロはCIAの謀略ではないとブレア元英国首相が力説する。興隆アジアを反映し、9名のアジア人が参加。未来を形づくるアイデアを詰めこんだ、国際言論機関プロジェクトシンジケートの最強オピニオン集。
- 書 名:安定とその敵
- 著 者:ジョージ・ソロス|ジョセフ・スティグリッツ|フランシス・フクヤマ|クリスティーヌ・ラガルド|ラグラム・ラジャン|金立群ほか
- 翻 訳:プロジェクトシンジケート叢書編集部
- 装 丁:豊田卓
- 仕 様:ペーパーバック判(172 × 112 × 8.3ミリ)128頁
- 番 号:978-4-907511-36-4
- 初 版:2016年2月29日
- 定 価:952円+税
も く じ
1 大停滞は続く
ジョセフ・スティグリッツ(米コロンビア大学教授)
2 国際通貨制度の不順
ラグラム・ラジャン(インド準備銀行総裁)
3 転換期
クリスティーヌ・ラガルド(国際通貨基金専務理事)
4 成長戦略の競争
フランシス・フクヤマ(スタンフォード大学シニアフェロー)
5 中国のシルクロード構想
林毅夫(元世界銀行チーフエコノミスト)
6 AIIB準備万端
金立群(アジアインフラ投資銀行総裁)
7 中国減速で浮かぶ国、沈む国
魏尚進(アジア開発銀行チーフエコノミスト)
8 インドは世界を望む
アルン・ジェートリー(インド財務大臣)
9 投資欠乏の悩めるインド
ギータ・ゴピナス(ハーバード大学教授)
10 労働者に成長の分配を
カウシク・バス(世界銀行チーフエコノミスト)
11 聖戦テロとの戦い方
ジョージ・ソロス(投資家・慈善活動家)
12 試される欧州の連帯
ジャン=クロード・ユンケル(欧州委員会委員長)
13 過激派、滅ぶべし
トニー・ブレア(元英国首相)
14 米ロはシリアでも手を結べない
マイケル・マクフォール(元駐ロシア米国大使)
15 対ISIS作戦を統合せよ
フランク=ヴァルター・シュタインマイアー(ドイツ外務大臣)
16 対テロ戦争の勝算
エルナンド・デ・ソト(ペルー自由民主研究所所長)
17 国連制裁、再考を要す
コフィ・アナン(元国際連合事務局長)
キショール・マブバニ(リー・クアンユー公共政策大学院長)
18 ファシズム復活か
ロバート・パクストン(米コロンビア大学教授)
19 奴隷児童を解放せよ
カイラシュ・サトヤルティ(ノーベル平和賞受賞者)
20 NASAの火星旅行
エレン・ストファン(米航空宇宙局チーフサイエンティスト)
PROJECT SYNDICATEとは
チェコの首都プラハに本拠を置く国際言論組織。世界の指導者・思索家が書きおろす知的刺激にみちたオピニオンを、150カ国・480余の新聞・雑誌に配信する。購読者数は7000万に達し、世界最大の言論機関といえる。政治・経済・科学・文化をになう当事者みずからが激変する現代をするどく洞察し、確かな学識にもとづく論争が公共の場でおこなわれるという、比類なき言論空間を生みだしている。日本の報道機関では朝日新聞、読売新聞、日経新聞などが加盟している。出資者には大物投資家のジョージ・ソロス氏も名を連ねる。
世界で最もすぐれた外部寄稿サイト
――米ワシントンポスト
いかなる時代にもまして政治・経済のグローバルな動きを踏まえることが求められる今日、プロジェクトシンジケートの活動は際立っている。多くのメディアが専門化し、みずから範囲を狭めるなか、プロジェクトシンジケートは世界のあらゆる分野から先導的な思索家、実業家、アクティヴィスト、政治家、政策立案者を見いだす。そして各国の報道機関をつなぎアジェンダを示す。簡明で、世界に開かれていて、われわれの未来を形づくる論点について確かな洞察をもたらしてくれる――じつに比肩するものがない
――ジョセフ・E・スティグリッツ(ノーベル経済学賞受賞者)
プロジェクトシンジケートがなかったら、われわれはそれを創らなくてはならなかっただろう。全世界の知識層に宛ててものを書くということは、従来の新聞に寄稿するのとは、まったく異なる経験というほかない。先導的な思索家や作家ならば、みずからの視点にたいして文化の境界をこえた反響が届くという経験をするべきだろう
――アン=マリー・スローター(プリンストン大教授)
こんな本を読んでいる方におすすめします。
(ジョセフ・E・スティグリッツ)
J・E・スティグリッツ『世界に分断と対立を撒き散らす経済の罠』徳間書店、2015年
――『世界の99%を貧困にする経済』徳間書店、2012年
――『スティグリッツ入門経済学』東洋経済新報社、2012年
――『フリーフォール』徳間書店、2010年
J・E・スティグリッツ、L・ビルムズ『世界を不幸にするアメリカの戦争経済』徳間書店、2008年
J・E・スティグリッツ『スティグリッツ教授の経済教室』ダイヤモンド社、2007年
J・E・スティグリッツ、A・チャールトン『フェアトレード』日本経済新聞出版社、2007年
J・E・スティグリッツ、C・E・ウォルシュ『マクロ経済学』東洋経済新報社、2007年
――『ミクロ経済学』東洋経済新報社、2006年
J・E・スティグリッツ『世界に格差をバラ撒いたグローバリズムを正す』徳間書店、2006年
――『スティグリッツ早稲田大学講義録』光文社新書、2004年
――『スティグリッツ公共経済学』東洋経済新報社、2004年
――『人間が幸福になる経済とは何か』徳間書店、2003年
――『新しい金融論』東京大学出版会、2003年
――『世界を不幸にしたグローバリズムの正体』徳間書店、2002年
――『非対称情報の経済学』光文社新書、2002年
(ラグラム・ラジャン)
R・ラジャン『フォールト・ラインズ』新潮社、2011年
R・ラジャン、L・ジンガレス『セイヴィング キャピタリズム』慶應義塾大学出版会、2006年
(フランシス・フクヤマ)
F・フクヤマ『政治の起源』講談社、2013年
――『アメリカの終わり』講談社、2006年
――『人間の終わり』ダイヤモンド社、2002年
――『「大崩壊」の時代』早川書房、2000年
――『「信」無くば立たず』三笠書房、1996年
F・フクヤマ、K・オウ『冷戦後の日米同盟 』徳間書店、1994年
F・フクヤマ『歴史の終わり』三笠書房、1992年
(林毅夫)
林毅夫、蔡昉、李周『中国の国有企業改革』日本評論社、1999年
林毅夫、杜進『中国の経済発展』日本評論社、1997年
(カウシク・バス)
K・バス『開発経済学』成文堂、1986年
(ジョージ・ソロス)
G・ソロス『ソロスの警告』徳間書店、2012年
――『ソロスの講義録』講談社、2010年
――『ソロスは警告する 2009』講談社、2009年
――『ソロスの錬金術』総合法令出版、2009年
――『世界秩序の崩壊』ランダムハウス講談社、2009年
――『ソロスは警告する』講談社、2008年
――『ブッシュへの宣戦布告』ダイヤモンド社、2004年
――『グローバル・オープン・ソサエティ』ダイヤモンド社、2003年
――『ソロスの資本主義改革論』日本経済新聞社、2001年
――『グローバル資本主義の危機』日本経済新聞社、1999年
――『相場の心を読む』講談社、1988年
(トニー・ブレア)
T・ブレア『ブレア回顧録』 日本経済新聞出版社、2011
(ロバート・パクストン)
R・パクストン『ファシズムの解剖学』桜井書店、2009年
――『ヴィシー時代のフランス』柏書房、2004年
(コフィ・アナン)
K・アナン『コフィー・アナン語録 』国際連合広報センター、1999年
――『地球社会のためのパートナーシップ』国際連合広報センター、1999年
(キショール・マブバニ)
K・マブバニ『大収斂』中央公論新社、2015年
――『「アジア半球」が世界を動かす』日経BP社、2010年
『安定とその敵』取扱店(2016年2月29日現在)
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土曜社 doyosha [at] gmail.com