49|坂口安吾『真書太閤記』
安吾日本史の最後をかざる快作
転職十数回の末につかんだ武家奉公に嬉々とはげむ若き藤吉郎――のちの太閤秀吉。潔癖にすぎる主君・信長の折檻、柴田勝家ら上役の嫉み、同僚の蔑み……いくたの困難を奇貨として、陽気に叱られ、上役をやりこめ、頭角を現す快男児の胸おどる成功譚。著者急逝で未完に終わった、安吾日本史の最後をかざる快作。
- 書 名:真書太閤記
- 著 者:坂口安吾
- 仕 様:文庫判(148 × 105 × 4.1ミリ)114頁
- 番 号:978-4-907511-52-4
- 初 版:2017年6月28日
- 定 価:714円+税
未来の大器たるものは女房は高望みしなければならぬ
天下の英雄は数が多いが、結婚前の若年に天下の英雄になった人物なぞは聞いたことがない。若年にして女房をもち、四十、五十の年になって天下の英雄となる。これが順序だ
前田犬千代(利家・加賀百万石)
小猿ならばというお前の眼力、敬服の至りだ。奴は形は猿の如くだが、才覚手腕に於ては犬千代にも勝る人物。よくぞ見抜いてくれた。さすがに才女だ。や、これは実にめでたい
浅野又左衛門(長勝・足軽組頭)
人の思いもよらない大ゲサなことをやらかすのは秀吉生涯の得意の芸で、余人のマネがたいところであった
坂口安吾(著者)
目 次
その一 猿の誕生
その二 信長という若大将
その三 小猿の才覚
その四 小猿の婚礼
その五 山口九郎次郎
その六 手品の城普請
その七 ニセ手紙
その八 バカ足の適役
その九 老臣の嫉妬
その十 菊水の陣
その十一 決戦せまる
その十二 義元進軍
その十三 元々くもった鏡
その十四 田楽狭間
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