90|富田高慶『報徳記』
二宮尊徳の事業と生涯
二宮尊徳の女婿でもあった門人・富田高慶が、勤・倹・譲を旨とする報徳仕法のありようを、師の生涯に則して物語る。1856年(安政3)尊徳没年に書き上げ、翌年改訂。80年(明治13)に天覧に供され、のち宮内省、農商務省、大日本農会が相ついで刊行し広く読まれた。
- 書 名:報徳記(ほうとくき)
- 著 者:富田高慶
- 仕 様:四六判(190 × 129 × 15.8ミリ)376頁
- 番 号:978-4-86763-005-1
- 初 版:2023年4月30日
- 定 価:2,998円+税
著 者 略 歴
富田高慶〈とみた・たかよし〉幕末・明治前期の報徳運動家。1814年(文化11)相馬藩士斎藤嘉隆の次男に生まれる。妻は二宮尊徳の娘文子。39年尊徳を下野国に訪ねて門人となり、櫻町・下館の仕法を助ける。45年(弘化2)相馬に帰り、窮乏した藩財政の立て直しと農村復興に仕法を実施する。やがて家老として藩政の中枢に参与。維新後は藩士の帰農をはかり、71年(明治4)磐前県に出仕し管内の開拓をすすめた。90年(明治23)没す、寿77歳。著作に『報徳記』『報徳論』。
土曜社 doyosha [at] gmail.com