91|福住正兄『二宮翁夜話』
報徳の「論語」
二宮尊徳の高弟・福住正兄が、師の膝下で暮らした青年期の七年間に書きとめた論説・教訓を、師の没後、時代も明治に改まり、自身も耳順に達してようやく完成した言行録。報徳の「論語」とも目される対話形式で尊徳の自然観、人生観、歴史観がいきいきと語られる。1884〜87年(明治17〜20)刊行の正編に、1928年(昭和3)刊行の残編を付す。
- 書 名:二宮翁夜話(にのみやおうやわ)
- 著 者:福住正兄
- 仕 様:四六判(190 × 129 × 13.3ミリ)312頁
- 番 号:978-4-86763-009-9
- 初 版:2023年4月30日
- 定 価:2,998円+税
著 者 略 歴
福住正兄〈ふくずみ・まさえ〉幕末・明治前期の農政家。二宮尊徳の高弟。1824年(文政7)相模国大住郡片岡村(神奈川県平塚市片岡)の地主・大沢市左衛門の五男に生まれる。45年(弘化2)尊徳の門に入る。やがて箱根湯本の旅館福住楼に養子に入り、報徳思想で家業を再興する。小田原藩校集成館で国学を講じつつ、報徳社の設立など報徳運動を指導した。92年(明治25)没す、寿69歳。著作に『二宮翁夜話』『二宮翁道歌解』『富国捷径』『報徳学内記』など。
土曜社 doyosha [at] gmail.com